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ムビラという楽器
ムビラの長い歴史の中でショナ族の人たちは沢山の美しい曲を生み出し、世代から世代へ継承して伝統曲を育んできました。その演奏スタイルは2人以上での合奏です。複数のムビラで別のリズム、メロディーを組み合わせるというちょっと複雑なもの。演奏がかっちりと組み合わされたとき、曲の完成度は驚くべき素晴らしさです。伝統曲はどの楽曲においても、短い旋律を繰り返し、繰り返し、延々と演奏します。終わったら再び最初に戻る循環構造になっているので、西洋音楽とは違って始まりも終わりも明確ではありません。その中で、上手なプレイヤーたちは即興演奏を繰り広げていきます。アフリカから連れて行かれた黒人たちがアメリカで花開かせたジャズの原型を見るようです。
ムビラはそれだけでもオルゴールのようないい音色ですが、音を大きくするためにカラバシ(デゼ)と呼ばれる丸いたらいのようなものに入れて演奏されます。もともとはおおきなひょうたんの中身をくりぬいて乾燥させたものが使われていましたが、割れやすいので現在ではグラスファイバー製のものが出回っています。カラバシに入れると独特のディープな響きが加わり、別次元から聞こえてくるような不思議な音になります。カラバシにはボトルキャップや貝殻が取り付けられていてジージーとノイズが発生するようになっています。最初はこれがただの雑音にしか聞こえないのですが、一度はまれば、これがないと物足りなくなってきます。
またムビラの演奏のお供はホーショーと呼ばれるシェーカーです。太鼓も叩きますが、どっちが大事かといえば絶対にシェーカーなのです。世界一うるさいシェーカーなのではないかと思うくらい大きくてうるさいシェーカーが現地では使われています。ダンスするには強烈なビートが必要だからでしょうか。
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